こんにちは!
ワインパーティ@神泉 ブログ編集スタッフです!
このコラムは
「ワイン初心者スタッフが勉強のためにワインについての記事をまとめていく企画」
となっております!
<前回の記事はこちら>
⇒「ワイン会でうっかりこぼしてしまった!ワインのシミ応急処置まとめ」
今回のテーマは
「なぜワインを飲むと頭が痛くなるの!?」
についてです!
ワインを飲んでる最中や次の日の朝に頭がモーレツに痛い!なんて事ありませんか?
以前ワイン会で「頭が痛くなった事はあるか」と聞いてみたところ、なんと4人に1人くらいが手を上げていました。
これはただの二日酔いなのでしょうか?それともワインが合わないのでしょうか?
この記事ではそんな疑問を解決します!
「何故ワインを飲むと頭が痛くなるのか?」
「頭が痛くならない方法は?」
「白ワインは大丈夫なのに、赤ワインだと頭痛になるのはなんで?」
などの情報をご紹介します!
まずは「頭痛の原因」を見てみましょう!
ワインでの頭痛の原因は大きく3つ
ワインを飲んだときの頭痛の原因として次の3つがあげられます。
3つの原因と対策をそれぞれみてみましょう!
原因1:亜硝酸塩(亜硫酸ナトリウム)
亜硝酸塩(亜硫酸ナトリウム)とは食品添加物の一種で、酸化防止剤として多くの食材に使用されています。
ワインが酸化して変質するのを防ぐ働きがあり、酵母の発酵が進み過ぎるのを抑えたり雑菌を消毒するために使われるものです。
酸化防止剤とは
ワインボトルの裏に貼られているラベルに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」という文字が記載されていることがあります。
市場に出回っているほとんどのワインに使用されている酸化防止剤は、正確に二酸化硫黄と呼ばれるものです。
亜硝酸塩は、ワインの酸化を防止するだけでなく、食べ物を漂白する漂白剤としても使われることがあります。
亜硫酸塩が含まれているものは以下が挙げられます。
・ピザ生地
・ツナ缶
・エビ
・オリーブ
・かんぴょう
・水あめ
・煮豆
・果実酒
・ドライフルーツなど
ワインだけでなく、これらの食品でも頭痛が起きるという人は、亜硫酸塩が原因かもしれません。
解消法1:無添加ワインを飲む
亜硫酸塩が原因で頭痛になる人は、酸化防止剤が無添加のワインを飲むと頭痛が起きないと言われています。(無添加ワインに亜硫酸塩が全く含まれていないわけではありません。)
無添加ワインは最近スーパー等でもよく売られています。飲みやすい味のものが多いのですが、ワイン好きからしたら少し物足りない味かもしれません。
私たちのワイン会でも飲み比べワインとして提供出来ればと思います!
解消法2:空気に触れさせる
亜硝酸塩は揮発性が高いので、グラスに注いでしばらく空気に触れさせておくと、空気中に拡散されてしまう性質をもっています。
なので解消法は「なるべく空気にふれさせてから飲む」ことです。
・飲む前にワインボトルから口の大きなデキャンタに移しておく
・口が大きめのワイングラスにワインを注ぐ
・グラスを揺らして空気中に亜硝酸塩を揮発させてから飲む
などをすると翌日の頭痛を防止することが出来るようです。
ワイン好きな方がグラスを揺らしてから飲んでいるのを見かけることがありますが、それは格好をつけて飲んでいたのではなく、ワインを空気に触れさせることで亜硝酸塩を飛ばしていたのですね!
※空気にふれさせることで味を変えたりするという意味もあるようです。これは別の記事で掲載しようと思います。
原因2:アミン
ワインにはアミンが高濃度に含まれています。
アミンにはたくさん種類がありますが、赤ワインに多く含まれる「ヒスタミン」「チラミン」の2種類が頭痛の原因となります。
ヒスタミン…脳の血管を拡張する作用がある
チラミン … 脳の血管を収縮する作用がある
これら両方の作用により頭痛が引き起こされます。
アミンが含まれているものは以下が挙げられます。
・スモークソーセージ
・オイルサーディン
・たらこ
・チーズ
・紹興酒
・ビール
・味噌
・納豆
・魚醤油
・ヨーグルトなど
白ワインは大丈夫なのに赤ワインを飲むと頭痛になるという人は「ヒスタミン」が原因の可能性が高いです。
ちなみにワインと一緒に食べられることが多いチーズですが、こちらもチラミンが多く含まれていることから、「チーズとワインと一緒に摂取すると頭痛になりやすい」とも言われています。
解消法:カフェインを摂取する
カフェインを摂取することで頭痛を軽く出来る言われています。
1杯のコーヒーに含まれるカフェインの量は、レギュラーコーヒーで40~180mg、インスタントコーヒーで30~120mg程度。
コーヒー以外にカフェインが含まれている飲み物には、緑茶(玉露)、煎茶、紅茶、ウーロン茶があります。
頭が痛くなりそうという予感がしたら、コーヒーなどのカフェイン入りの飲み物を早めに飲んでおくことがポイントとなります。
ただし、カフェインのとり過ぎはかえって頭痛の原因になることもあるので注意が必要です。
原因3:タンニン
赤ワインに多く含まれているタンニンは鉄分の吸収を阻害するため、摂取しすぎると貧血を招いたり、腸の機能を低下させ便秘を招くことになりやすいという特徴があります。
タンニンが含まれているものは以下が挙げられます。
・くるみ
・ヘーゼルナッツ
・クランベリー
・ブルーベリー
・シナモン
・ターメリック
・蜂蜜
・チョコレート
タンニンが原因の場合、残念ですがタンニンの豊富なワインを避けるしか頭痛の対策方法はないようです。
しかし、タンニンには良い点もあり「抗酸化作用」が含まれています。
細胞を活性化させる役割を持っているためお肌の再生などに効果的であり、老化を防止することができます。
女性にとってはお酒が飲めてお肌にも良いのは幸せですね!ただし飲み過ぎには注意が必要です。
安いワインを飲む時の方が頭痛になりやすい?!
ワインには悪酔い成分が多量に含まれている事を説明しました。
「安いワイン=悪酔いしやすい」ということではなく
値段に関係なくワイン自体が悪酔いしやすい飲み物
だったのです。
ただし、「安いワインに含まれる酸化防止剤が頭痛を引き起こしやすい」ということも考えられるので「安いワイン=悪酔いしやすい」という説も否定はできません。
また、安いワインだとぐいぐい飲んでしまう事が多いという理由からそういう説が生まれたのかもしれません。
頭痛になりにくいワインってあるの?
名前くらいは聞いたことがあるでしょうか?
一般的にはビオワインという種類のワインは頭が痛くなりにくいと言われています。
【ビオワインとは?】
「ビオ」という言葉は「バイオ」のフランス語です。
フランス語と英語をミックスした「ビオワイン」という造語を、日本のワイン界は好んで使ってきました。
しかし、これは国際的には通じない用語です。
ビオワインには「ビオロジック」と「ビオディナミ」という2種類が存在します。
ビオロジックは有機農法(オーガニック)ワインの意味。ぶどうの生産に化学肥料や農薬(除草剤や殺菌剤、殺虫剤、防カビ剤)を使用せず、EUで認証された有機肥料だけを使用していることが条件になります。
ビオディナミのはビオロジックからさらに踏み込んで、月や星座の運行までも考慮に入れ、気圧、引力、潮力などの関係をみながら農作業をする方法です。
いずれにしても、ぶどうの生産方法にこだわりがあるということ。
ワインを作る際、収穫したぶどうは洗わずに使うので、残留農薬が少なく安全なぶどうを使うことが歓迎される傾向にあります。
ぶどうの生産方法だけではなく、ワインの醸造方法でも不必要に酸化防止剤を使いすぎないなど、なるべく自然な方法で作っている「ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)」と呼ばれるワインもあります。
【ビオワインだと悪酔いしにくいわけ】
では、なぜビオワインだと悪酔いしないのでしょうか。
実はまだ、完全には科学的根拠は立証されてはいないというのが現状ですが、一説には通常のワインに含まれる成分「亜硫酸塩」や「アミン」が少ないから、と言われています。
【ビオワインで味わう素材のおいしさ】
一般的な有機栽培と同様、ビオワインのぶどうは土作りから収穫まで手間ひまかけて作られています。ヴァン・ナチュール(自然派ワイン)は醸造過程でも非常に手間がかかります。
昆布や鰹節で丁寧に出汁をとり、手づくりのお味噌で作ったお味噌汁がおいしいように、素材の味が生きているのがビオワインやヴァン・ナチュールなのです。
ビオワインについての詳しい記事はこちら:
まとめ
「頭が痛くならない=酔わない」ではない
頭が痛くなる原因は上記で書かれていたように色々とありますが、その解消法もあります。
しかし、酔わないこととは違いますので飲み過ぎには注意しましょう!
飲み過ぎてワインを服にこぼしてしまったら大変。
もし、ワインをこぼしてしまったら前回の記事を参考にして下さいね!
飲み過ぎたら誰でも二日酔いで次の日は頭が痛くなります。これは恐らくワインのせいではありません。
飲む量に十分注意しながら、自分に合った美味しいワインを見つけてください!
⇒【東京おすすめワイン会】ソムリエ厳選ワインを飲み比べる初心者向けワインパーティ