こちらの記事では「ボルドーワインおすすめ7選」をご紹介します!
あの有名な高級ワイン「ボルドー5大シャトー」から「デイリーワイン」まで幅広いワインを生産している地域です。参考にしてみてください!
『ボルドーワイン』と言えば、フランスを代表する銘醸ワインとして有名で、その名はワイン初心者の方でも耳にしたことがあると思います。
ボルドーワインの面白いところは、世界中のワインファンが憧れる高級ワイン『五大シャトー』から、日常楽しめる『デイリーワイン』まで多数生産されていることです。
ワイン発展の歴史にも大きな影響を与えた銘醸地でもあります。
今回は、ボルドーの産地の解説と共に『ちょうど良い飲み頃なヴィンテージで、比較的お手頃なボルドーワイン』のおすすめ7選をご紹介します。
目次
- ボルドーってどんな場所?
- ボルドーで栽培されるブドウ
- ボルドーワインの格付け
- 飲み頃&お手頃なボルドー産ワインおすすめ7選
- ラ・クロズリー・ド・カマンサック 2008年 (メドック地区/赤ワイン)
- ラ・クロズリー・ド・カマンサック [2008]Amazon楽天市場Amazonの情報を掲載しています
- シャトー・ラ・フルール・ミロン 2001年 (メドック地区/赤ワイン)
- シャトー・ラランド・ボリー 2012年 (メドック地区/赤ワイン)
- シャトー・ロル・ヴァランタン2006 (サンテミリオン地区/赤ワイン)
- シャトー・ド・フューザル・ブラン2000年 (グラーブ地区/白ワイン)
- シャトー・ギロー 2001 (ソーテルヌ地区/貴腐ワイン甘口白)
- シャトー・ギロー ソーテルヌ格付第1級 2001 シャトー元詰 フランス ボルドー 白ワイン 750ml9,310円(11/22 19:56時点)Amazon楽天市場Amazonの情報を掲載しています
- シャトー・スータール 1988年 (サンテミリオン地区/赤ワイン)
- まとめ
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ボルドーってどんな場所?
『ボルドー』はフランスの南西部にあり、ガロンヌ川に面した人口約24万人の港町です。
市街地が川の湾曲に沿った形で三日月型をしていることから『月の港』と呼ばれています。
フランスを代表する『ブルゴーニュ』と並ぶワインの銘醸産地で、ボルドーには以下のような代表的な産地があります。
【主な産地】
- メドック地区:メドックとオー・メドックという2つのエリアに分かれており、更に『オー・メドック』には『サン・テステフ』『ポイヤック』『サンジュリアン』『マルゴー』『リストラック&ムーリス』という細かい地域に分かれています。
- グラーヴ地区:メドックより南にある地区です。最も上質なワイン生む『ペサック・レオニャン』と『グラーヴ』というエリアに分かれています。
- ソーテルヌ地区:グラーヴ地区より更に南にある地区です。干しブドウのような状態の白ブドウから造られる甘口ワイン『貴腐ワイン』の産地として有名です。※世界3大貴腐ワインのひとつ
- サンテミリオン地区:メドック、グラーヴより内陸に位置する地区です。『サンテミリオン』と北部に広がる『サンテミリオン衛生地区』に分かれています。
- ポムロール地区:サンテミリオンの北西に位置する小さな地区です。メドック地区やグラーブ地区などのような『格付け』はありません。
【ボルドー3つの川】
ボルドーには大西洋まで繋がる『主要な3つの川』があり、『ブドウ栽培』や『流通』にも大きな役割をもたらしています。
- ジロンド川:大西洋に注ぐ大きな川で、ボルドーが港町として栄えた要因でもある
- ガロンヌ川:大西洋側の支流で『メドック地区』や『グラーヴ地区』などの産地が有名
- ドルローニュ川:内陸側の支流で『サンテミリオン地区』や『ポムロール地区』などの産地が有名
※河口に向かい『ガロンヌ川』の左側の産地を『左岸』、『ドルドーニュ川』の右側の産地を『右岸』と呼ぶ。
ボルドーで栽培されるブドウ
ボルドーでは全栽培面積の『約90%』が『黒ブドウ』で、生産されるワインのほとんどが赤ワインになります。
【主要なブドウ品種】
(赤ワイン)
- カベルネ・ソーヴィニョン:主に『メドック地区』など左岸で主体となっている品種
- メルロー:主に『サンテミリオン地区』や『ポムロール地区』など右岸で主体となっている品種
- カベルネ・フラン:左岸、右岸共に主に『ブレンド用』として使用される補助品種(右岸エリアでの使用量が比較的多い)
(白ワイン)
- ソーヴィニョン・ブラン:主に『グラーヴ地区』など左岸で主体となっている品種(大半は多品種とブレンドされ使用される)
- セミヨン:主に『グラーヴ地区』や『ソーテルヌ』など左岸で使用される品種
※通常は主にソーヴィニョン・ブランの補助品種として使用されるが、『ソーテルヌ地区』では『セミヨン』を主体に極甘口の『貴腐ワイン』が造られる
ボルドーワインの格付け
ボルドーでは1855年の『パリ万国博覧会』の際、『ナポレオン3世』の指示により『メドック地区』と『ソーテルヌ地区』の格付けが制定されました。
【主なボルドーの格付け】
- メドック地区:1855年メドック地区の『60シャトー』とグラーヴ地区の『シャトー・オー・ブリオン』など61シャトーの『赤ワイン』に付けられた格付け
※第1級~5級まであり、第1級では『シャトー・マルゴー』や『ラフィット・ロートシルト』などが有名 - ソーテルヌ地区:1855年ソーテルヌ地区(バルザック地区)の『甘口白ワイン』に付けられた格付け
※特別第1級、1級、2級の3つの段階がある - グラーブ地区:1953年グラーブ地区の上質な16シャトーの『赤・白ワイン』に付けられた格付け
- サンテミリオン地区:1954年に制定された、主に『生産者主導』格付け
※前述の『シャトー・オー・ブリオン』はメドック地区、グラーブ地区の両方で格付けさている
※サンテミリオン地区の上位格付け『プルミエ・グランクリュ・クラッセ』には『シュヴァル・ブラン』や『オーゾーヌ』など高級ワインがある
※シャトー(Chateau)=仏語で『城』の意味で、『王侯貴族』が所有していた事に由来している。(ワイン生産に関しては、ブドウ栽培からワイン醸造まで一貫して行う醸造所を指すドメーヌと同じ)
※ポムロール地区にはメドック地区などのような格付け制度はありませんが、『シャトー・ペトリュス』や『ル・パン』など慣習的に認められたワインが多数存在します。
飲み頃&お手頃なボルドー産ワインおすすめ7選
ラ・クロズリー・ド・カマンサック 2008年 (メドック地区/赤ワイン)
左岸メドック地区格付け第5級の『シャトー・カマンサック』のセカンドワインとして造られる赤ワインです。
樹齢の若いブドウから造られるセカンドワインですが、ファーストラベルの『シャトー・カマンサック』と同様の製法を行います。
樽熟成によるカベルネ・ソーヴィニヨンを主体とした味わいは、『酸』『果実味』『タンニン(渋み)』のバランスを保ったメドックらしい熟成フルボディとなっています。
『鹿肉』や『鳩』などジビエ、レアに仕上げた赤身肉など『鉄分』を感じる料理によく合います。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/メドック地区(オー・メドック)
- AOC:オー・メドック
- 品種:カベルネソーヴィニョン52%、メルロー41%、カベルネフラン7%、プティヴェルド4%
- 生産者:シャトー・カマンサック
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:3,000円
シャトー・ラ・フルール・ミロン 2001年 (メドック地区/赤ワイン)
左岸『メドック地区』北部の銘醸産地『ポイヤック』で造られる赤ワインです。
2004年よりメドック格付け第1級の五大シャトーのひとつ『シャトー・ムートン・ロートシルト』ロスチャイルド家の『バロンヌ・フィリピーヌ・ロートシルト』にオーナーチェンジしました。
18ヶ月の樽熟成による『カベルネ・ソーヴィニヨン』主体ならではの力強い『タンニン(渋み)』とロートシルトの造るワインならではのエレガントな熟成フルボディです。
肉料理全般、特に『熟成肉(牛)』や『鴨・仔羊』などの風味ある料理によく合います。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/メドック地区(ポイヤック村)
- AOC:ポイヤック(クリュ・ブルジョワ)
- 品種:カベルネソーヴィニョン52%、メルロー41%、カベルネフラン7%、プティヴェルド4%
- 生産者:バロン・フィリップ・ド・ロートシルト社
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:5,000円
シャトー・ラランド・ボリー 2012年 (メドック地区/赤ワイン)
左岸メドック地区の『サンジュリアン』で造られる赤ワインです。
メドック格付け2級の『シャトー・デュクリュ・ボーカイユ』のオーナー『ボリー家』が所有しています。また、メドック格付け3級の『シャトー・ラグランジュ』の畑の一部も所有しており、そのブドウも使用しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンを65%使用しており、デュクリュ・ボーカイユのようなシッカリとした深みと余韻に滑らかさのある熟成フルボディです。
程よい熟成感が『仔羊のグリル』や『キノコ料理』などによく合います。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/メドック地区(ポイヤック村)
- AOC:サンジュリアン
- 品種:カベルネ・ソーヴィニョン65% メルロ25% カベルネ・フラン10%
- 生産者:ボリー家(ジャン・ウジェーヌ・ボリー)
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:6,000円
シャトー・ロル・ヴァランタン2006 (サンテミリオン地区/赤ワイン)
右岸サンテミリオン地区の『*シンデレラワイン』としても知られる『シャトー・ロル・ヴァランタン』の造る赤ワインです。
サンテミリオン特有の『粘土質土壌』に合う『メルロー』を主体に造られ、栽培には『除草剤』を使用していません。
1995年より同じくシンデレラワインと称される『ヴァランドロー』に並び高評価なワインです。
コーヒーの『ロースト香』のような香ばしい風味と熟したプラムやジャムのような凝縮した果実味のある熟成フルボディです。
上質な牛肉料理(Tボーンステーキ)などによく合います。
*シンデレラワイン=クオリティの高さにより、一躍スターに駆け上がったワインの事
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/サンテミリオン地区
- AOC:サンテミリオン・グラン・クリュ(特級畑)
- 品種: メルロ90% カベルネ・フラン10%
- 生産者:シャトー・ロル・ヴァランタン(エリック・プリセット)
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:7,000円
シャトー・ド・フューザル・ブラン2000年 (グラーブ地区/白ワイン)
左岸『グラーヴ地区』のレオニャンにある、創業300年の老舗ワイナリー『シャトー・ド・フューザル』の辛口白ワインです。
赤・白どちらも生産されており、格付けは『赤ワインだけ』です。
しかしながら『ボルドーの白ワイン』ではトップクラスで、評論家『ロバート・パーカー』も赤ワイン同様に大絶賛している希少な白ワインです。
平均樹齢30年の『ソーヴィニョン・ブラン』を主体に『セミヨン』がブレンドされており、柑橘系の風味の中に『果実の蜜』を感じる熟成タイプの辛口白ワインです。
深みある味わいは魚介系の他『バターを使用した肉料理』などにも合います。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/グラーヴ地区(ペサックレオニャン)
- AOC:ペサック・レオニャン
- 品種:ソーヴィニョンブラン60% セミヨン40%
- 生産者:シャトー・ド・フューザル
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:9,000円
シャトー・ギロー 2001 (ソーテルヌ地区/貴腐ワイン甘口白)
左岸ソーテルヌ地区を代表する生産者のひとつ『シャトーギロー』の造る甘口白ワイン『貴腐ワイン』です。
この地域特有の環境により『貴腐化』したブドウから造られる凝縮感のある甘口となります。
ソーテルヌ地区の貴腐ワインは『世界3大貴腐ワイン』としても有名で、生産量の非常に少ない逸品でもあります。
白ブドウのセミヨンを主体に蜜のような甘みとアーモンドのような香ばしさを感じる甘口ワインです。
よく冷やすことで『デザート全般』はもちろん、スパイシーな『エスニック料理』や『中華料理』などにもよく合います。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/ソーテルヌ地区
- AOC:ソーテルヌ・ プルミエ クリュ クラッセ(格付第一級)
- 品種:セミヨン65%、ソーヴィニョン・ブラン35%
- 生産者:シャトー・ギロー
- 味わい:極甘口★☆☆☆☆辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:10,000円
シャトー・スータール 1988年 (サンテミリオン地区/赤ワイン)
右岸サンテミリオン地区で最も古いシャトーのひとつ『シャトー・スータール』の造る赤ワインです。
『グランクリュ・クラッセ』に格付けされていて、サンテミリオンのワイン中でも『非常に力強く』『凝縮感のある』クラシカルな長熟タイプです。
メルロー主体で『オーク樽』を使用しており、30年の長熟によるアロマとブーケが溶け込んだ『柔らかく滑らかな中にも程よいタンニン(渋み)』のある若いワインでは味わえない長熟フルボディです。
レストランなどに相談して料理に合わせたい1本です。
- 原産国:フランス
- 産地:ボルドー/サンテミリオン地区
- AOC:サンテミリオン・グランクリュ・クラッセ
- 品種:メルロー65% カベルネフラン35%
- 生産者:シャトー・スータール
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ:フルボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:12,000円
まとめ
今回はフランスを代表する産地ボルドーについて紹介しました。
ボルドーワインの『バックヴィンテージ(年代物)と言えば高級ワイン』というイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、『ちょうど飲み頃』となったボルドーワインで『リーズナブル』なものも意外にあるものです。
有名銘柄となると安くても数万円はするところですが、今回ご紹介した銘柄でしたら比較的『手の届く価格帯』だと思います。
日頃、『熟成したワイン』を味わう事も中々無いことと思います。
是非この機会に『若いワインでは味わえない熟成感』を味わってみてはいかがでしたでしょうか?