シャンパーニュには、甘辛度があることをご存知でしたか?今回は、その甘辛度についてお話しいたします。
皆さんが、デパートやワインショップなどで良く目にするシャンパーニュのほとんどが「BRUT(ブリュット)」と呼ばれているものです。
この「BRUT」とは、何を意味しているのかというと、これこそが、シャンパーニュの甘辛度を表記しているものなのです。そして、この「BRUT」の意味は、「辛口」という意味になります。
今回は、シャンパーニュの甘辛度の見分け方などと共に、おすすめ甘口シャンパーニュ5本をご紹介いたします。
目次
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シャンパーニュの甘辛度の見分け方
下記の残留糖度と呼び方をご覧いただくと、表記の違いによって、残留糖度が違いがお分かりいただけると思います。
- 残留糖度:呼び方
- 3g/ℓ未満:Brut Nature(ブリュットナチュール)/Pas Dose(パ・ドゼ)/Dosage Zero(ドサージュ・ゼロ)
- 6g/ℓ以下:Extra Brut
- 12g/ℓ以下:Brut
- 12~17g/ℓ:Extra Dry
- 17~32g/ℓ:Sec
- 32~50g/ℓ:Demi-Sec
- 50g/ℓ以上:Doux
このように表記される言葉により、甘辛度を見分けることができるのです。
例えば、「BRUT」の場合、1リットルのシャンパーニュに対して12g以下の残糖ということになります。
「BRUT」を飲んでも、あまり辛口に感じないと思うことがあるかもしれませんが、それは、6~12gと幅がありますので、メーカーによってどのくらいを「BRUT」とするかで変わってくるものなのです。
また、近年では、お食事に合わせてより辛口のシャンパーニュを造る造り手が多いのことや、使用するブドウ品種の比率などにより、「BRUT」と言っても感じ方が違う場合もあります。
そして、「Extra Dry」がやや辛口、「Sec」がやや甘口、「Demi-Sec」「Doux」が甘口とされています。
甘辛度はどのように決まるのか?
瓶熟成を終え、澱引きした後のシャンパーニュは「極辛口」です。もちろんこのまま(上の表のBrut Nature/Pas Dose/Dosage Zeroの状態)でも出荷することはできます。
しかし、最後に打栓をする前に「門出のリキュール(ドサージュ)」というリキュールを足し、加糖をします。
これは、味を調整することが目的なのですが、このリキュールの量により、最終的にどのくらいの糖があるかで甘辛度が変わってくるのです。
甘口シャンパーニュとのマリアージュ
甘口のシャンパーニュをどんなお食事に合わせるのが良いかについてご説明します。
「Extra Dry」や「Sec」でしたら、桃やイチゴのカッペリーニやフルーツタルトなどフレッシュなフルーツを使用したものやシャーベットとの相性が良いです。
「Demi-Sec」のように更に甘くなりますと、同じフルーツでもコンポートしたものが合いやすくなります。
「Doux」のようにかなり甘いシャンパーニュですと、アイスクリームやケーキなども良いですし、逆に塩気の強いチーズなどにも合わせていただく事ができます。
甘口のお酒は、食前酒としても最適ですので、人数が集まるパーティーなどで「Extra Dry」や「Sec」を振る舞うのも良いと思います。
おすすめの甘口シャンパーニュをご紹介いたします。お料理との相性も記載しますので、参考にしてみてください。
おすすめ甘口シャンパーニュ5選
テタンジェ ノクターン シャンパーニュ セック
「ノクターン」とは、「夜想曲」の意味で、ほんのり甘みが感じられる「Sec(やや辛口)」のシャンパーニュです。
「Brut」より口当たりが良く、シャンパーニュ初心者にも受け入れ易いもので、食中にも活躍できる1本。
クリーム系のチキンやお魚料理やチーズを使用したクリーミーなお料理と合わせる事で、より一層、このシャンパーニュの良さを味わうことができます。
- 原産国:フランス
- 産地:シャンパーニュ
- 格付け:AOCシャンパーニュ
- 品種:シャルドネ40%、ピノ・ノワール35%、ムニエ25%
- タイプ:スパークリングワイン
- 生産者:テタンジェ
- 味わい:甘口☆☆☆★☆辛口
- 容量:750ml
- 参考価格:6000円
ランソン シャンパーニュ ドゥミセック
甘口シャンパーニュの中でも「Demi-Sec」は、フレッシュなフルーツと合わせたり、生ハムとフルーツを合わせた前菜でしたり、フォアグラのポワレなどでもこのシャンパーニュの良さが発揮されるはずです。
こちらは、飲み飽きないくらいの甘口なので、食前酒にも良いと思います。
- 原産国:フランス
- 産地:シャンパーニュ
- 品種:非公開
- タイプ:スパークリングワイン
- 生産者:ランソン
- 味わい:甘口☆★☆☆☆辛口
- 容量:750ml
- 参考価格:4800円
モエ・エ・シャンドン アイス インペリアル ロゼ ドゥミセック
夏に発売される氷を浮かべて飲むように出された「Demi-Sec」で、キンキンに冷やして飲んだり、ベリーを浮かべたりしながら飲むおしゃれなシャンパーニュです。
そのまま飲むと、少し甘さが際立つのですが、氷を入れることで、カクテル的に楽しめます。
シュリンプカクテルやチキンなどの冷菜に合わせていただくのも良いですし、ベリー系のデザートとの相性も抜群です。
- 原産国:フランス
- 産地:シャンパーニュ
- 格付け:AOCシャンパーニュ
- 品種:シャルドネ51% 、ピノ・ノワール11% 、ムニエ38%
- タイプ:スパークリングワイン(ロゼ)
- 生産者:モエ・エ・シャンドン
- 味わい:甘口☆★☆☆☆辛口
- 容量:750ml
- 参考価格:6500円
シャンパーニュ インフィニット エイト キュヴェ 32F゜
最良年2009年のブドウ55%をベースに2004~2008年のレゼルヴワイン45%をブレンドした、ドサージュ32g/Lの「Demi-Sec」のシャンパーニュ。
イベントなどでも使用できるスタイリッシュな紅白ボトルです。
バランスの良さが好評のシャンパーニュで、話題性があり、食前酒にも良いですし、フルーツサンドやフルーツパフェなど、クリームを使用したデザートとの相性も良い1本です。
- 原産国:フランス
- 産地:シャンパーニュ
- 格付け:AOCシャンパーニュ
- 品種:シャルドネ51% 、ピノ・ノワール11% 、ムニエ38%
- タイプ:スパークリングワイン
- 生産者:インフィニット・エイト
- 味わい:甘口☆☆★☆☆辛口
- 容量:750ml
- 参考価格:7000円
ヴーヴ・クリコ シャンパーニュ リッチ ドゥー
ルイ・ヴィトン・グループの旗艦シャンパーニュ「ヴーヴ クリコ」が造る、ドサージュ60g/Lの甘口シャンパーニュは、フルーツの甘味を感じる贅沢な味わいです。
オンザロックにしても良いですし、ケーキやフルーツタルト、アイスクリームなどと合わせて楽しむのも最高に美味しい1本です。
- 原産国:フランス
- 産地:シャンパーニュ
- 格付け:AOCシャンパーニュ
- 品種:ピノ・ノワール40-45%、ムニエ30-35%、シャルドネ20-25%
- タイプ:スパークリングワイン
- 生産者:ヴーヴ クリコ
- 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
- 容量:750ml
- 参考価格:7000円
まとめ
甘口のお酒は、お食事に合わないと思われがちですが、シャンパーニュは、用途によって合わせられるお酒です。
ただ甘いだけではない、きちんとした厳しい条件を基に、長い工程と熟成を経て世に出されているシャンパーニュの魅力を、ぜひ、味わっていただきたいと思います。
辛口シャンパーニュがお好きな方は、こちらの記事も併せてご確認ください。
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