アルゼンチンワインの特徴・おすすめ人気銘柄4選【品種や料理との合わせも解説】
外山ゆみ子外山ゆみ子

アルゼンチンワインの品種特徴や主な産地、そしておすすめの銘柄を厳選してご紹介。アルゼンチンワインの魅力をたっぷりとお伝えします。

「南米のワイン」と聞くと、思い浮かべるのはチリワインでしょうか。でも、南米のワインはチリだけではありません。チリの隣国アルゼンチンでも高品質のワインが造られています

今回は「アルゼンチンワインの産地」「アルゼンチンワインの品種」などの解説を交えて、おすすめのアルゼンチンワインを紹介したいと思います。

アルゼンチンのワイン産地の特徴 「乾燥した気候」と「標高の高さ」

アルゼンチンワインの産地

アルゼンチンはワイン生産量が世界で9番目に大きい国です。

アルゼンチンは乾燥していて日照量が多く、1日の寒暖差が大きいです。このような気候は非常にぶどう栽培に適しています。

また、アルゼンチンでは標高の高い土地にぶどう畑があるのも特徴です。それは標高の高いところでないと、ぶどう栽培には暑すぎるためです。アルゼンチンの南北にはアンデス山脈が伸びているので、ぶどう栽培地はアンデス山脈のふもとに広がっています。

アルゼンチンの主なワイン産地

アルゼンチンでは産地ごとにワインの特徴が異なります。産地の特徴を覚えておくと、お好みのワインを選びやすいです。

アルゼンチン最大の産地 メンドーサ州

メンドーサ

メンドーサ州はアルゼンチンワインの中心地アルゼンチン全体の8割のワインはメンドーサ州で造られています。アルゼンチン山脈によって雨が遮られるため、こちらは乾燥した砂漠地帯です。

メンドーサ州と言えば、力強い赤ワインが生産されている地域です。高品質な赤ワインで有名なのが、ルハン・デ・クージョ地区の黒ぶどう品種マルベックです。そのほかに、マイプ地区カベルネ・ソーヴィニヨンシラーも上質なワインです。

また、ウコ・ヴァレーというメンドーサで標高の最も高い産地では、酸と果実味のバランスが良い上質な白ワインが造られています。

アルゼンチンで標高が最も高い産地 サルタ州

サルタ州のワイン

サルタ州はアルゼンチン最北のワイン産地です。この地域は特に緯度が低く、赤道が近いので平地は非常に暑いです。そのため、アルゼンチンの中でも最高の標高の場所でぶどうが栽培されています。最も標高の高い地点では標高3,000メートルを超えます。

サルタ州と言えば、カファジャテという産地が有名です。香り高い白ぶどう品種トロンテスのワインが造られています。

アルゼンチン南部のリオ・ネグロ州

リオ・ネグロのワイン

リオ・ネグロ州はアルゼンチン南部の地域。世界でも最も南に位置するワイン産地のひとつです。こちらは平均の標高が他の産地より低く、夏の日中は気温が30度を超えることもあります。しかし、夜は南極からの冷たい風が吹き涼しくなります。

この絶妙な寒暖差を生かして、リオ・ネグロ州では冷涼な気候に向くピノ・ノワールソーヴィニヨン・ブランが造られています。

アルゼンチンワインの代表的な品種

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アルゼンチンワインで使用される主な品種をご紹介します。

力強い黒ぶどう品種 マルベック

マルベックはアルゼンチンを代表する黒ぶどう品種です。マルベックの赤ワインは、非常に濃い色をした力強い味わいのワインです。タンニンがしっかりときいていてカシスやブラックチェリーのような風味があります。

標高の低い産地のマルベックは果実味があってボディ感が特に強いです。一方標高の高い産地のマルベックは果実のフレッシュ感が強く香りがより華やかです。

上質なマルベックはオーク樽の熟成から生じる甘いスパイスの風味があります。

単一品種でワインが造られることが多いですが、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロとブレンドされることもあります。

マルベックに合う料理は、なんといってもビーフです。ステーキ焼肉と一緒にどうぞ。

香り豊かな白ぶどう品種 トロンテス

トロンテスはアルゼンチンを代表する白ぶどう品種です。

特に上質なトロンテスは標高の高い産地で栽培されたぶどうが使われます。

桃やメロンのような豊かな果実味ジャスミンのような華やかな香りがあって、適度な酸があります。

トロンテスは、果実のフレッシュさと華やかな香りを生かすため、たいてい樽熟成はされません。若いうちに飲むタイプのワインです。

トロンテスに合う料理は、タイ料理などのスパイシーなエスニック料理です。和食にも合いますが、その場合は薬味を多めにして香りがきかせた方がいいです。

アルゼンチンワインおすすめ4選

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アルゼンチンワインは安いのに美味しい銘柄も豊富です。その中でもおすすめを厳選してご紹介します。

アルゼンチンのワインは手頃なものなら1,000円程度で購入できます。以下に5,000円以内で購入できるアルゼンチンのワインをご紹介します。

カテナ アラモス マルベック2017

カテナはアルゼンチンの有名ワイナリーのひとつ。1990年代にアルゼンチンワインを世界に認めさせたパイオニアです。世界的ワイン評論家ヒュー・ジョンソン氏が高く評価するワイナリーでもあります。

このワインは、カテナの売れ筋ブランド「アラモス」のマルベックです。メンドーサ州の複数の良質な畑のぶどうを手摘みで丁寧に収穫しワインを造っています。

カシスのような果実味と、樽熟成による香ばしいチョコレートのような風味が重なっています。

  • 原産国:アルゼンチン
  • 産地:メンドーサ
  • 品種:マルベック100%
  • 生産者: カテナ
  • 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
  • ボディ:ミディアムボディ
  • 容量:750ml
  • 参考価格:1,339〜1,682円

ボデガ チャクラ バルダ 2016

このワインのボトルにある星のような紋章を見たことがあるかもしれません。これはイタリアのトスカーナで有名なブランド「サッシカイア」のマークです。そうです、このワイナリーはサッシカイアのオーナーファミリーが経営しています。

このワインはチャクラが造るワインの中でも一番手頃なワインです。
ぶどうは有機農法の「ビオディナミ農法」で栽培されています。ワインの醸造は可能なかぎり手作業でおこなわれています。

ラズベリーのようなチャーミングな風味バラ紅茶甘いスパイスの香りがするエレガントなワインです。

  • 原産国:アルゼンチン
  • 産地:リオ ネグロ
  • 品種:ピノ・ノワール100%
  • 生産者:ボデガ チャクラ
  • 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
  • ボディ:ミディアムボディ
  • 容量:750ml
  • 参考価格:3,974円

ミッシェル トリノ クマ オーガニック トロンテス

この生産者はカファジャテ州最大の生産者のひとつです。「クマ」は有機栽培ぶどうを使用したオーガニックワインのブランド。クマとは、アルゼンチンの先住民の言葉でピュアという意味だそうです。

このワインは1000円程度なのにオーガニックというすばらしいコストパフォーマンスを実現しています。
桃のような果実味ジャスミンの香りが感じられる、その名のとおりピュアな味わいのワインです。

  • 原産国:アルゼンチン
  • 産地:サルタ州カファジャテ
  • 品種:トロンテス100%
  • 生産者:ミッシェル・トリノ・エステート
  • 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
  • ボディ:ミディアムボディ
  • 容量:750ml
  • 参考価格:915円〜1,111円

トラピチェ ブロッケル シャルドネ

トラピチェ ブロッケル シャルドネ

トラピチェ ブロッケル シャルドネ

2,208円(11/23 01:41時点)
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生産者トラピチェには130年以上の歴史があります。国内外のワインコンクールで何度も受賞経験のあるアルゼンチン屈指のワイナリーです。

商品名にある「ブロッケル」はスペイン語で「盾」を表します。商品名にこの言葉を入れたのは、このワインが伝統を守る盾だからです。

熟した洋ナシリンゴの風味、樽熟成によるバニラの香りが楽しめるふくよかな味わいのワインです。

  • 原産国:アルゼンチン
  • 産地:メンドーサ
  • 品種:シャルドネ
  • 生産者:トラピチェ
  • 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
  • ボディ:ミディアムボディ
  • 容量:750ml
  • 参考価格:1,841円〜2,420円

まとめ

アルゼンチンワインは、チリワインほど輸入されていませんがネットでもコストパフォーマンスの良い商品を購入することができます。そして、恵まれた気候条件によって栽培にあまり化学薬品を使う必要がありません。

上記のアルゼンチンワインの特徴をふまえて、ぜひお好みのワインをお試しください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。