外山ゆみ子お手頃価格で美味しく飲めるおすすめのイタリアスパークリングワインを5本ご紹介します。
スパークリングワインを飲んでみたいけど、普通のワインより少し高いんじゃないかなと思うことはありませんか。
イタリアのスパークリングワインはバラエティが豊富でお手頃価格なものもたくさんあります。
今回は普段飲みからちょっとした手土産にもぴったりのおすすめのイタリアのスパークリングワインを5本ご紹介したいと思います。
また、知っておくとワイン選びも楽しくなるイタリアのスパークリングワインの製法・気圧による違い・相性の良い料理・主な産地などについても、詳しくご説明させていただきます。
目次
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イタリアのスパークリングワインの製法
通常スパークリングワインは、ぶどうを発酵させてスティルワイン(通常のワイン)を造ったあと、二酸化炭素(泡)を生じさせる2回目の発酵をおこないます。
イタリアのスパークリングワインは、主に以下の2つの製法で造られています。
- メトード・クラッシコ(瓶内二次発酵)
メトード・クラッシコは、スティルワインを瓶に詰めて、糖分と酵母を加えて密閉して瓶内で二次発酵をする製法。いわゆるフランスのシャンパーニュと同じ製法です。1本1本瓶の中で二次発酵をおこなうため、非常に手間がかかります。
メトード・クラッシコ製法のスパークリングワインは、酵母由来のトーストのような風味が強くなります。
- メトード・シャルマ(タンク内二次発酵)
メトード・シャルマは、スティルワインを大きなタンクに密閉して、その中で糖分と酵母を加え二次発酵をする製法です。
メトード・シャルマでは一度に大量にスパークリングワインを造ることができます。
メトード・シャルマ製法のスパークリングワインは、短時間で空気に接触せず造られるので、ぶどうのフレッシュな香りや味わいを生かしたいワインに向いています。
イタリアのスパークリングワインの気圧
イタリアのスパークリングワインは、気圧の違いにより次の2種類があります。
- スプマンテ(発泡性)
通常のスパークリングワイン。3気圧以上。
- フリッツァンテ(弱発泡性)
微発泡ワイン。1〜2.5気圧。
※気圧は20℃下での気圧。
イタリアのスパークリングワインの主な産地
フランチャコルタD.O.C.G
フランチャコルタはイタリア北西部ロンバルディア州のスパークリングワインの産地。温暖な気候で果実がよく熟します。
フランチャコルタは、もともとフランスのシャンパーニュのようなスパークリングワインを目指して造られました。現在フランチャコルタはイタリアで最高峰のスパークリングワインと見なされています。
シャンパンと同様にフランチャコルタも瓶内二次発酵方式で造られます。使用されるぶどう品種はシャルドネ、ピノ・ネロ(ピノ・ノワールのイタリアでの呼び名)、ピノ・ビアンコ(50%まで使用可)です。
シャンパーニュとよく比較されますが、フランチャコルタはシャンパーニュ地方より温暖なため、シャンパンに比べると同じ品種を使っていても果実味のある味わいです。
また、スタンダードなものでの瓶内熟成期間は、フランチャコルタは18ヶ月、シャンパーニュは15ヶ月です。
味わい・香りの特徴としては発酵によるトーストのような香ばしい風味もあります。
フランチャコルタには白とロゼがあり、前菜からメインの魚料理まで幅広い料理に合わせられます。
プロセッコD.O.C
プロセッコはイタリア北東部ヴェネト州で人気のスパークリングワインです。フランチャコルタに比べると価格がお手頃なものが多いので気軽に飲めるスパークリングワインと言えます。
プロセッコは現在、世界で最も売れているスパークリングワインです。
また、イタリアワインの格付け最高品質を保証されているDOCGを名乗れるプロセッコも出てきており、大注目のスパークリングワインと言えるでしょう。
プロセッコはグレラという白ぶどう品種を85%以上使用しシャルマ製法で造られ、フレッシュで青リンゴやメロンのような味わいがします。
軽い前菜と合わせると良いでしょう。暑い季節には、氷を浮かべたプロセッコもまた格別です。
アスティD.O.C.G
アスティはイタリア北西部のピエモンテ州の産地です。アスティのスパークリングワインには、通常の発泡性ワイン「アスティ・スプマンテ」と、微発泡(フリッツアンテ)の「モスカート・ダスティ」があります。
いずれもモスカート・ビアンコという白ぶどうで造られ、アスティのほとんどがシャルマ製法で造られます。
オレンジのような香り、綿あめやライチのような風味があります。甘口で低アルコールなので、強いお酒の苦手な方にもおすすめです。
フルーツやケーキ、ビスケットなどのデザートに合わせるとおいしいです。
ランブルスコD.O.C
ランブルスコはイタリア北東部のエミリア・ロマーニャ州の産地。黒ぶどうのランブルスコ種を使ったスパークリングワインが造られます。
ランブルスコのほとんどはシャルマ製法で造られます。
辛口から甘口まであり、赤とロゼがあります。「通常のスパークリングワイン(スプマンテ)」と「微発泡ワイン(フリッツァンテ)」があります。
味わいはイチゴやチェリーのような風味があり、とてもチャーミング。低アルコールのため、お酒の弱い方でも飲みやすいです。
エミリア・ロマーニャ州の名産品であるパルマ産生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノなどのチーズと相性が良いです。
イタリアのスパークリングワインおすすめ5選
1,000~5,000円以内で購入できるおすすめのイタリア産スパークリングワインをご紹介します。
フォルミージネ ペデモンターナ ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ セッコ
ランブルスコの中でもコクがあるD.O.Cランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロです。
このワインは、イタリアのワイン評価誌のコスパワイン部門で最優秀賞に選ばれました。
チェリーのような果実味があるワインで、辛口のため食事にも合わせやすいです。
- 原産国:イタリア
- 産地:エミリア・ロマーニャ州ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロD.O.C.
- 品種:ランブルスコ・グラスパロッサ100%
- 生産者:フォルミージネ・ペデモンターナ
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ: ミディアムボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:660〜1,111円
サンテロ 天使のアスティ
サンテロ社は、イタリアのワインの見本市「ヴィ二タリー」で特別金賞を受賞するワイナリー。アスティ部門ではNO.1の評価を得ています。
マスカットの果実をそのまま頬ばったような華やかな味わいです。
- 原産国:イタリア
- 産地:ピエモンテ州アスティD.O.C.G
- 品種:モスカート・ビアンコ100%
- 生産者:サンテロ
- 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
- ボディ: ミディアムボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:1,015〜1,312円
ガンチア プロセッコ スプマンテ
ガンチア社は約170年の歴史を持つ生産者。地下セラーはなんとユネスコ世界遺産に登録されています。
このプロセッコはジャパン・ワイン・チャレンジなどでも受賞歴があります。
みずみずしいりんごのような風味があるフレッシュなプロセッコです。
- 原産国:イタリア
- 産地:ヴェネト州プロセッコD.O.C.
- 品種:グレーラ
- 生産者:ガンチア
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ: ミディアムボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:1,639〜2,246円
バンフィ シャンドル モスカート ダスティ
バンフィ社はイタリア・トスカーナとピエモンテでワイン造りを展開する生産者です。
このモスカート・ダスティはアスティの中でもワンランク上の地区ストレヴィ村で造られたワインです。
完熟した桃やはちみつのような風味がします。
- 原産国:イタリア
- 産地:ピエモンテ州モスカート・ダスティD.O.C.Gストレヴィ
- 品種:モスカート100%
- 生産者:バンフィ
- 味わい:甘口★☆☆☆☆辛口
- ボディ: ミディアムボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:2,030円
ベラヴィスタ フランチャコルタ アルマ グラン キュヴェ ブリュット NV
ベラヴィスタ社はイタリアでトップクラスのフランチャコルタ生産者。その実力の高さからイタリアオペラで最高峰の劇場ミラノ スカラ座のオフィシャルサプライヤーに選ばれています。
36か月以上の熟成をさせたフランチャコルタは、洋ナシやバニラ、イーストのような風味が感じられます。
- 原産国:イタリア
- 産地:ロンバルディア州フランチャコルタD.O.C.G.
- 品種:シャルドネ80%/ピノ・ネロ19%/ピノ・ブラン1%
- 生産者:ベラヴィスタ
- 味わい:甘口☆☆☆☆★辛口
- ボディ: ミディアムボディ
- 容量:750ml
- 参考価格:3,680〜5,400円
まとめ
イタリアのスパークリングワインは、カジュアルなものから本格的なものまで様々なものがあります。
これだけバラエティが豊富なら、その日の気分や食事に合わせていろいろなワインを楽しめますね。
上記の特徴をふまえて、ぜひお好みのイタリアのスパークリングワインをお試しください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。