ワインセラーってどんなもの？その機能と家庭用のおすすめ5選

家庭でワインを楽しむようになって、何本かのワインを普段の食事などのために自宅で保管したくなると、おのずと欲しくなるのがワインセラーです。
ワインセラーとひとくちにいっても、本数が数本の少ないものから何十本も入るようなもの、ワインセラー全体を冷やすための冷却方式もいろいろです。多種多様なものがあるなかで、どういう物を選ぶのがいいのか、購入しようとは思ったものの、迷っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、家庭用ワインセラーの種類や特徴、選び方について解説します。

ワインセラーの役目とは

愛好家の間で、生き物に例えられることが多いワイン。なぜかといえば、ワインには飲み頃があるからです。同じ時・場所で購入したワインであっても、飲む時期によって味わいが変わり、熟成していきます。飲み頃を迎えるまでの保存のコンディション次第で味わいも変わってしまう繊細なところがワインにはあります。保管のときの温度が高すぎると熟成が早く進みすぎて劣化し、低すぎると逆に熟成が進まず、酒石が出てしまう場合があります。

そのため、理想的な熟成をワインにさせるためには、ワインにとっての適切な温度と湿度の中で保存することが大切になります。年間を通して12度程度、湿度は70%程度で保たれるワインセラーは、ワインを保存するための理想的な環境を作ってくれるものでもあるのです。

ワインセラーを購入する前にしておきたいこと

ワインセラーを選ぶ前に確認しておきたいことがいくつかあります。それは、ワインセラーの設置場所と、保管したい本数を考えることです。ワインセラーを設置したい場所の面積によって保管できる本数も違います。また、ストックするワインの種類によっても選ぶワインセラーは違ってくるので、デイリーなものを保管するのか、長期熟成させて飲みたいワインを入れるのかを考慮に入れることも重要になります。

ワインセラーの冷却方式をチェックする

ワインセラーには3種類の冷却方式があり、それぞれ特徴が異なります。設置する場所や保存するワインによって、冷却方式を選ぶと良いでしょう。冷却方式は下記になります。

• ペルチェ方式

半導体素子のペルチェ効果を用いて冷却するタイプです。冷却能力自体は低いですが、温度をゆっくりと変化させていくので、ワインに与える刺激が少ないタイプだといえます。音が静かで振動も少なく、価格も安いというメリットがあります。しかし、冷却能力が低いので、夏場の室温の変化が大きい場合などに不安が残るため、設置場所の条件によっては別の方式を検討したほうがいい場合があります。

• アンモニア吸熱方式

冷媒にアンモニアを使用し、アンモニアの気化熱で温度を調整するタイプです。冷却能力はペルチェ方式よりも高く、次に解説するコンプレッサー方式よりも劣るものになります。振動が少なく静かで、長寿命だという利点がありますが、この方式を採用している家庭用ワインセラーは少なく、比較するほど数がないというのがデメリットといえます。価格の安いワインセラーを求めているひとには不向きなタイプかも知れません。

• コンプレッサー方式

一般的な冷蔵庫と同様に、冷媒とモーターを利用して冷却する方式のワインセラーです。冷却能力は高く、消費電力も安く済むのがメリットで、最近は小型の製品にもこの方式が増えてきています。ランニングコストが安く、安定した冷却能力があるため、ワインの長期保存に向いています。

おすすめのワインセラー

ルフィエール　LW-S12

デイリーワインをストックしておきたいひとにぴったりサイズでもある、人気の12本入るタイプの手頃なワインセラーです。設置面積が小さいのに、たっぷりと40リットルの容量があります。このサイズのワインセラーでは、シャンパーニュのボトルを2本並べて淹れられないものが多い中、このワインセラーは並べて収納ができるのも魅力です。

冷却方式はペルチェ方式で、タッチパネルを使って温度設定が出来ます。デジタルの庫内温度系もついており、エントリーモデルとしてはぴったりの1台になっています。棚は可動式で外すことができるので、澱のある赤ワインなどを飲む前に立てて保存することも出来ます。デザインもガラス扉を使用したシックなもので、インテリアにも馴染みやすいのが特徴です。

ペルチェ方式ですので、デイリーワインなどを短期的に保存するのに良いといえます。また、同じデザインでコンプレッサー方式のものも発売されています。

• 生産国：中国
• サイズ：280mm×567mm×675mm
• 重量：14.2kg
• 収納本数：12本
• 棚枚数：大5枚、小1枚
• 扉タイプ：ガラス
• カラー：ブラック
• 冷却方式：ペルチェ方式
• 保存タイプ：短期保存向き
• 温度設定：4～22度（周囲温度約-15度まで）
• 消費電力：70w
• 参考価格：12,800円

レトワール　ワインクーラー　ブラック　WCE-12B

高額なワインセラーを買うほどではないけれど、ワインをストックするのにおしゃれな物が欲しいという方にぴったりなのがこちら。12本入るタイプでありながら、省スペース設計のワインセラーです。

ペルチェ方式を採用しており、室温からマイナス15度まで温度を下げることが出来ます。タッチパネルで操作も簡単にでき、扉を開けない状態で中にあるワインを確認するためのLEDライトも付いており、庫内の温度を気にせず中身を確認することが出来ます。下段の棚板を外せばマグナムボトルを収納することもでき、フィルターが付いていて、ホコリやゴミの侵入も防げるようになっています。

何よりも特筆すべきはその価格で、かなりの低価格となります。カラーもブラックとホワイトがあり、インテリアに合わせて選ぶことが可能です。最初の1台として購入するのにいいかもしれません。

• 生産国：中国
• サイズ：280mm×567mm×675mm
• 重量：14.2kg
• 収納本数：12本
• 棚枚数：5枚
• 扉タイプ：ガラス
• カラー：ブラック
• 冷却方式：ペルチェ方式
• 保存タイプ：短期保存向き
• 温度設定：4～22度（周囲温度約-15度まで）
• 消費電力：58w
• 参考価格：14,239円

デバイススタイル　CF-C15W-K

おしゃれな家庭用ワインセラーのメーカーとして人気のある、デバイススタイルの15本用ワインセラーです。コンプレッサー方式のワインセラーですが、ファンレス構造で音がとても静かなのが特徴。設置面積も小さいのがいいところです。定評のある上位機種と同じコンプレッサーを使用しており、設置面積に対して庫内も広く、棚の高さも9センチあるため、ブルゴーニュタイプの瓶もらくらくと入ります。

外からボトルを見たときにおしゃれな斜め置きに対応しており、インテリア性の高い外観はブラックとホワイトから好みのものを選ぶことが出来ます。LEDの庫内灯もついているので、扉を開けずにワインを選ぶことも出来ます。コンパクトでありながら収納本数も少し多めで、おしゃれなセラーを探しているひとにぴったりのワインセラーです。

• サイズ：370mm×500mm×778mm
• 重量：28kg
• 収納本数：15本
• 棚枚数：4枚
• 扉タイプ：ペアガラス
• カラー：ブラック
• 冷却方式：コンプレッサー方式
• 保存タイプ：短期保存向き
• 温度設定：6~18度
• 消費電力：75w
• 参考価格：36,410円

さくら製作所　ワインセラー　ファニエル　SAB-50G

ワインが好きになると、古いヴィンテージのものを飲む機会も増えてきます。たとえば誕生年の高級ワインを記念に購入したり、デイリーに飲むには少し贅沢なワインをプレゼントされる機会もあると思います。長期熟成のできるセラーが欲しくても、たくさん本数の入るセラーは高額で手が出ない、という方にうってつけなのがこのワインセラーです。

さくら製作所のファニエルシリーズは、日本の住環境に合わせて設計されたオリジナルのワインセラーのシリーズで、コンプレッサー方式のワインセラー。実は本体価格が安いペルチェ方式に比べ、ランニングコストが安いのがコンプレッサー方式で、その電気代の差額を計算すると16,000円ほどになるのです。70%という高い湿度を維持するのに良い加温循環方式を採用したフルスペックモデルでもあり、寒いときは加温することも出来ます。設置面積は小型電子レンジほどと小さく、家具のような美しいデザインも特徴のひとつです。

• 生産国：日本
• サイズ：380mm×476mm×704mm
• 重量：27kg
• 収納本数：12本
• 棚枚数：4枚
• 扉タイプ：三層構造スモークガラス
• カラー：ブラック
• 冷却方式：コンプレッサー方式
• 保存タイプ：長期保存向き
• 温度設定：5～20度
• 消費電力：70w
• 参考価格：42,390円

フォルスター　カジュアルプラス　FJC-95G(BK)

プロ用のワインセラーのメーカーとして有名な、フォルスターからリリースされている家庭用のワインセラーです。価格は少し高くなりますが、高性能インバーター制御のコンプレッサーを採用しているため、室内の気温などの状況に応じてコンプレッサーが動き、きめ細かな温度管理ができるのが特徴です。

フレームレスのガラストップの扉を使ったシンプルなデザインは、室内のインテリアにも馴染みやすく、棚の間隔も9センチと大きいため、シャンパーニュやブルゴーニュの瓶もスムーズに出し入れできます。最上段の棚にはドイツなどのロングボトルやマグナムボトルも入るのもうれしいところ。LEDのタッチパネルは表示を消せるモードもついており、トラブルを防ぐエラー表示機能もついています。最大で30本収納できるので、デイリーワインから長期熟成タイプまで、ちょっと多めにストックしたいひとにぴったりのワインセラーです。

• サイズ：500mm×545mm×770mm
• 重量：37kg
• 収納本数：26本
• 棚枚数：5枚
• 扉タイプ：ガラス
• カラー：ブラック
• 冷却方式：コンプレッサー方式
• 保存タイプ：長期保存向き
• 温度設定：5～20度
• 消費電力：110kw／年
• 参考価格：77,000円

まとめ

ワインを自宅で保存するのに、あるといいのがワインセラーです。特にワインをケースで購入するなど、日常的にワインを飲む人であれば、ダンボール箱をそのまま置いておくよりもずっと衛生的にもよく、おしゃれで機能的です。

ワインは購入して移動させる際の振動などで、自宅に持ち帰ったり届いたりしてから、品質が落ち着くまでに4～5日かかることもあります。そんなとき、ワインセラーでワインを休ませてあげると最高の状態で飲むことができますよ！

またワインが飲み頃になるまで年単位で寝かせる場合、温度変化や振動、光といった外部要因を抑えるための環境づくりに大いに役立ちます。お部屋に合ったワインセラーを選んでみてくださいね。